COLUMNコラム

歯周病が原因で歯が抜けるまでの期間は?進行を止める方法とは

こんにちは。
福岡市早良区の歯医者【ファミリー歯科クリニック】です。
 
「歯周病になると歯が抜ける」という話を聞いたことがある方が多いのではないでしょうか。
たしかに、歯周病を放置すると、最終的に歯を失うことになります。
とはいっても、歯周病になるとすぐに歯を失うわけではありません。
歯周病は段階的に進行するため、早期に発見し、進行を食い止めることができれば歯を残すことができます。
ここでは、どのような状態になれば歯を失ってしまうのかについてお話しします。
 
 

歯周病のほとんどが数年単位で重症化する

歯周病は、細菌感染によって引き起こされる炎症性の疾患で、歯周病菌が出す毒素によって歯周組織に炎症が起こります。
初期の段階では炎症は歯ぐきにとどまっていますが、進行すると歯を支えている骨にまでおよび、最終的に骨を溶かしてしまうのです。
 
一度溶かされた骨は、自然と元の状態に戻ることはありません。
そのため、適切な治療を行わなければ、歯を支えることができなくなり、歯を失うことになります。
 
ここまでの状態になるまでには、数年かかるケースが大半です。
ただし、進行のスピードには個人差があり、かみ合わせに問題がある場合や、歯ぎしりや食いしばりをしている場合は急速に進行することがあります。
また、全身の疾患や生活習慣の影響を受けることもありますので、気になる症状がある場合はすみやかに歯科を受診することが大切です。
 
 

歯周病の進行を止める方法とは

歯周病の進行を止めるには、歯科医院での治療が必要です。
まずは、専用の器具を使って細菌の温床となっているプラーク(歯垢)を徹底的に除去し、汚れが付着しにくい状態にします。
同時に、毎日のセルフケアや生活習慣についても、お一人お一人に合わせたアドバイスを行います。
 
歯周病は適切な治療を行えば、進行を止めることが可能です。
ただし、一度進行すると完治は難しく、適切なケアを続けていないと再発する恐れがあります。
大切な歯を守るためには、定期的に歯科での検診を受けて、健康な状態を維持することが大切です。
 
 

予防と早期発見で大切な歯を守りましょう

2022年(令和4年)の歯科疾患実態調査によると、4mm以上の歯周ポケットを有する方の割合は、年齢とともに増加傾向にあり、35歳以上では30%を超えています。
75歳以上では、20%以上の方が6mm以上の歯周ポケットを有しています。
歯周ポケットが6mm以上になると、歯を支えている歯槽骨が溶けてなくなっていて、歯を失う可能性が高い状態です。
 

参照:厚生労働省「令和4年度歯科疾患実態調査結果の概要」表19より >

 

参照:厚生労働省e-ヘルスネット「歯周ポケット」より >

 
歯周病は歯を失う原因第1位の病気ですが、適切なケアで予防できます。
また、歯周病になってしまっても治療を行えば、進行を食い止められる可能性があります。
 

参照:厚生労働省eヘルスネット「歯の喪失の原因」より >

 
「年をとると歯を失うのは仕方がない」「歯を失ったら入れ歯にすればいい」とあきらめるのではなく、早期発見・早期治療で症状の改善に努めましょう。
歯ぐきに痛みや腫れがあった場合や、鏡を見たときに歯ぐきが下がっていると感じた場合は、できるだけ早くご相談ください。
 

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